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人と協働し、ときには自分で考えることも!進化し続ける最新ロボット事情
今回のテーマはロボットです。みなさんはロボットというと、どんな姿・形を想像しますか?古今東西、本やアニメ、映画などのフィクションの世界でもロボットをテーマにした作品は数多くありますね。そのため比較的身近な存在として感じられている方も多いのではないでしょうか。日々新たな技術が研究されている今日では、沢山の種類のロボットが開発されています。そして、私たちの生活を支えてくれる大事な存在として働いているのです。今回はそんなロボットの最新の姿についてご紹介したいと思います。

重労働を人間に替わって担う存在として、ロボットは誕生。

実は、国際的にはロボットには明確な定義は存在していません。しかし2014年の「NEDOロボット白書2014」によるとロボットとは「センサー、知能・制御系、駆動系の3つの要素技術を有する、知能化した機械システム」であると書かれています。つまり何らかのセンサーを持ち、それに反応して動く機械のことを主にロボットと呼んでいるのです。

元々、「ロボット」という言葉は、チェコスロバキアの作家カレル・チャペックが1920年に書いた戯曲『R.U.R.(ロッサム万能ロボット会社)』の中で初めて使われた言葉になります。この戯曲の中で、タイトルにもなっているロッサム万能ロボット会社が開発・販売している、人間より安価で効率的にあらゆる労働をしてくれる画期的な商品こそがロボット(人造人間)でした。

ロボット(英語で「robot」)はチェコ語で強制労働を意味する「robota(ロボタ)」と、スロバキア語の労働者「robotnik(ロボトニーク)」から創作された造語です。ちなみにアルバイトの語源であるドイツ語の「arbeit(アーバイト)」も「robota」と同源の言葉になります。「robota」は強制労働以外にも「骨の折れる仕事」や「面倒な作業」などの意味を持ちますが、戯曲の中のロボットは、そうした"きつい・汚い・危険"な辛い3K労働を担う存在として創作されたのでした。しかし、現代のロボットは、幅広く様々な役割を引き受けて活躍しています。

プチトマトを収穫するロボット

工場から家庭まで。多種多様なフィールドで活躍するロボット。

ロボットと呼ばれるものには、沢山の種類、姿、形があります。また、その役割も多種多様です。生産の現場で人が行う作業を代替してくれるロボット、危険な場所で作業を行うロボット、家事や介護などの日常生活を支援してくれるロボットもいます。日常生活における身近なロボットとして、家庭用のロボット掃除機やドローンを思い浮かべる人も多いのではないでしょうか。また、ペットの代わりとなって人々を癒してくれるロボットもいますね。またロボットを動かす方式もいくつかあり、プログラミングされた動作を基に自律的に動作するロボットや、人が遠隔で操作するロボットもあります。

人と協業するロボット

生産工場の現場で働くロボット

生産工場の現場で働くロボットのことを産業ロボットといいます。従来の産業ロボットは比較的大きな製造ラインに置かれている機械でした。そして、安全性を確保するために周囲は柵で囲われており、人の作業と切り離して設置され、単純な繰り返し作業を行っていたのです。

ところが、人とロボットが同じ空間で働くことを可能とする2013年の規制緩和により一定の条件下の基、これまで人とロボットの間にあった柵が無くなり、一緒に働くことのできる協働ロボットが生まれました。しかし、従来の産業ロボットから協働ロボットになり変わった点は柵が無くなったことだけではありません。

近年の技術の進歩により、ロボットはこれまでの単純な繰り返し作業だけではなく、市場での需要変動に応じて生産数を変えるような柔軟な対応も可能となりました。さらにはアプリケーション開発が進んだことでプログラミングやインテグレーションの手間が軽減し、導入費用も抑えられるようにもなりました。そうしたことによって、中小の製造現場にも導入しやすいものとなったのです。

そして、現在ではAIの機能をロボットに組み合わせることで、簡単に幅広い機能を持たせることができるようになりました。例えば、習得に時間のかかる熟練の職人技を、AIを使い学習することで、協業ロボットが職人の代わりに作業を行い、省人化に対応しつつ業務の効率化を図ることができるのです。また、半導体や医療品の製造現場など、クリーンルームで行われる作業には汚れやほこりを抑えて、ミスなく作業品質を保ってくれるロボットの方が人よりも適しています。

これまで工場内で危険を伴う大きな量産型機械的な存在であったロボットは、今や人手不足の解消だけでなく、人の苦手・弱い分野をカバーして人に寄り添ってくれる身近で頼もしい存在となっているのです。

人が操作するロボット(手術用ロボット)

手術用ロボット

ロボットの活躍の場は、産業の現場だけではありません。21世紀に入り、医療用としてその名を広く知らしめたロボットがあります。その名もDa Vinch(ダビンチ)です。Da Vinchは手術用のロボットで、胸部や腹部の内視鏡下での手術に使います。通常の手術では執刀医が直接患者のそばに立ち自ら執刀しますが、Da Vinchでは執刀医は手術室にあるコンソールを使い患者から離れて手術を行います。操作は直観的で手振れ防止の機能もあるため、ロボットアームを使って毛筆で米粒に漢字を書くような細かい作業や、1円玉より小さな折り鶴を折ることもできるのです。そのため、必要最小限の傷口で手術を行うことができ、患者の出血量を削減したり、術後トラブルを減少させることができるというメリットをもたらします。現在では臨床実績も年間28万例に達しており、日々多くの人々を助けているのです。

また、近年ではさらに遠く離れた場所から手術を行う実証実験も行われています。通信の技術が発達し、今まで以上に大容量の情報を高速かつ安定したネットワークでやり取りできるようになれば、遠く離れた場所にいる名医の手術を近くの病院で受けることも可能になるのです。その他にも、医療・介護の現場では、リハビリや介護のために人に装着することでその人の動作をアシストするタイプのロボットも出てきており、人々の生活を支えてくれています。

ダイバーシティを叶える分身ロボット

ダイバーシティを叶える分身ロボット

同じく人が操作するロボットとしては「分身ロボット」と呼ばれるロボットもあります。東京都内にある分身ロボットカフェでは訪れたお客様の対応をロボットが行っています。人型のロボットが飲み物を運んでくれたり、バリスタのロボットがお客様の好みに応じてコーヒーを入れてくれたり、接客時に会話をしてくれるのです。

これらのロボットは産業ロボットのようにプログラミングされて動いているのではなく、遠隔から人に操作をされて各動作を行っています。このパイロットと呼ばれる操縦者は、障がいなどの理由により外出が困難な人々です。そのため、ここでのロボットはパイロットの分身として存在しているのです。そして、パイロット自身もロボットを通して接客を行うことで、離れた場所にいるお客様との会話や関わりに刺激を受け、やりがいを得ています。

ここで活躍する分身ロボットは、これまでの作業効率や省人化をめざしたロボットとは異なり、人とのつながりを生み出し心のつながりをもたらす新しい形のロボットです。分身ロボットがフィジカル面を補うことで、多くの人が物理的な距離感を気にすることなく社会と接点を持つことができる、「ダイバーシティ&インクルージョン」を叶えてくれる存在なのです。

ヒューマノイド(人型ロボット)

ヒューマノイド(人型ロボット)

人に近い姿・形のロボットの中には、コンピュータの制御により、まるで人が入っているかのように動く技術も開発されています。近年では空港や商業施設に人型のロボットが立ち、簡単な案内や接客をしてくれる姿も見られるようになってきました。また、人型のロボットでは二足歩行をするだけでなく、雪道を歩いたり目の前の障害物を避けたりすることもできるようになっています。

しかし、運動能力だけでなく、さらに言語に特化した高度なAIを組み合わせることにより、ロボット自身に自律的に会話をさせることも可能です。香港を拠点とする企業が開発したソーシャル・ヒューマノイド(人型)・ロボットのSophia(ソフィア)は喜怒哀楽で表情を変え、人の身振りを模倣し瞬きをしながら人と会話をします。さらには人からの質問に対し、時にはユーモアを交えて回答をするのです。Sophiaという名前はギリシャ語で知恵を意味します。これまで世界経済フォーラムなどのカンファレンスにも登場し、国連でのスピーチや様々なインタビューも行っており、ロボット自身が発言するその言葉にも注目が集められてきました。2017年にはロボットでありながらサウジアラビアの市民権を取得し、世界初の市民権を持つロボットとなっています。女性の外見をしているこのロボットが表情を変えながら会話をしている様子を見ていると、そこで発せられた言葉に対してはもはや「ロボット」の発言ではなく、人格を有した「彼女」の発言としてみなさんにご紹介したくなってしまうほどです。

親しみを感じる存在としてはペットロボットも、近年では身近な存在として認知されているロボットです。愛らしい姿形をしており、センサーや動作、表情により持ち主とコミュニケーションを図ってくれるペット型のロボットは癒しの存在として人々の心を支えてくれます。そして、そんなペットロボットの中にはコロナ禍で不安を抱える子どもたちの心のケアのために幼稚園や保育園、小学校へ導入され、子どもたちの心の変化を測る実証実験が行われているものもあります。 少子高齢化や人口減少の進む日本社会においても、心を充足させる機能を持ったこうしたロボットはこれからますます需要が高まるロボットと言えそうです。

親しみを感じる存在、ペットロボット

ロボットは先端技術の結晶。今後はセキュリティや倫理も課題に。

ロボットの構成要素には沢山の技術が組み込まれています。AIやネットワーク技術、センサー技術、画像や音声の認識技術、駆動機構などの幅広い要素技術が絡み合って個々のロボットが出来上がっています。冒頭にご紹介した戯曲『R.U.R.(ロッサム万能ロボット会社)』では終盤、ロボットに全て頼りきりになった人間はどんどん退化してしまい、遂には人間とロボットの立場が遂に入れ替わってしまう...というストーリーになっています。また、この作品はユダヤ教の伝承に登場する、土でできた人造人間ゴーレムの影響を受けていると言われています。ゴーレムは作った主人の命令を忠実に行うロボットのような存在なのですが、決められた戒律を守って動かさねばならず、それを破ると狂暴化します。

100年前にカレル・チャペックが描いた世界は機械文明が一方的に発達することへの警鐘として読み取ることができます。現代でもロボット開発に向けた技術は日進月歩で進化していますが、幸いなことに人間の立場が危ぶまれるほどのロボット出現までには、もう少し時間的な猶予がありそうです。これからも人の生活を豊かに支えてくれるパートナーとしてのロボットの開発を続け、高度化を押し進めるためには、ロボット本体の技術的な構成要素のみならず、正しく動作するためのセキュリティや倫理に関する議論、検討についても幅広く進めていく必要があるのです。

ロボットを構成する要素技術

#AI (人工知能)
人間の持つ知的な能力を、コンピュータを使い、計算することで実現する計算機科学。様々なデータを使うことでコンピュータが分析を行ったり、問題を解決したりすることができます。

#自律・移動制御
センサーなどの情報によってコンピュータ自身が周りの状況を判断し、移動や停止の判断を行う機能のこと。この機能により、人が操作しなくてもロボットが自動で動けるようになります。

#ヒューマンインターフェイス(画像認識、音声認識)
人間とコンピュータがやり取りをするための機能や技術のこと。人の画像や人の話す声、動きなどから情報を識別する方法があります。

#駆動機構
ロボットや機械の動きを生み出すための仕組み。ベルトやチェーン、歯車などを使い回転運動をすることで動きを生み出します

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